メディア・インターフェイス ロゴ画像 最近の環境トピック 2006年08月31日

トップページ 最近の環境トピック 週刊地球環境情報 その他出版物/CD-ROM 業務案内 所在地図
【前へ】2006年07月26日
【次へ】2006年10月11日

○都心に風の道 環境省がモデル事業

 環境省はヒートアイランド対策として来年度から、「風の道」を整備して都心部のビル街の気温を下げる取り組みに乗り出すことにした。ビル街の空調に使用するエネルギーを減らし、二酸化炭素の排出量を減らすのが狙い。来年度予算として10億円の概算要求を盛り込む。
都市部は周辺に比べ、気温が約3度ほど高い。原因は道路舗装、ビルからの輻射熱、自動車の廃熱など。
来年度は、東京都丸の内周辺をモデル地区に設定。緑の多い皇居からの冷気をJR線の東側にある八重洲、銀座、日本橋に送る「風の道」を作るため、この方面に向かう数本の通りを整備する計画。
(総合版、エコビジネス版 32号)

○オゾン層の回復 予測より遅く

 国連環境計画(UNEP)と世界気象機関(WMO)は18日、オゾン層の回復時期がこれまでの予測より5年から10年遅くなる見通しであるという報告書を発表した。
UNEPによると、代替フロンのハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)の排出が今後も続くことなどが修正の根拠。各国政府がモントリオール議定書に基づいてフロンなどの全廃計画を履行しなければ、回復はさらに遠のくと警告している。
(総合版、エコビジネス版 32号)

○宇宙からCO2観測 日米が地球観測衛星

 日米両国が2年後に相次いで地球観測衛星を打ち上げる予定。二酸化炭素(CO2)をどの地域がどのくらい排出しているかを調べる。観測体制の整っていない地域も宇宙からの観測で補い、温暖化防止に役立てる。
日本は08年08月、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と国立環境研究所、環境省が共同で温室効果ガス観測技術衛星(GOSAT)を打ち上げる。米国は同9月、米航空宇宙局(NASA)がCO2観測衛星(OCO)を打ち上げる。
(総合版、エコビジネス版 32号)

○天然記念物のイタセンパラ 淀川で絶滅か

 国の天然記念物に指定されている「イタセンパラ」が淀川で今年一匹も確認されていない。そのことに関して、国土交通省近畿地方整備局の外部有識者会議が「繁殖を後押しする水位低下の操作を昨年中止したことが影響している可能性もある」と指摘していたことがわかった。操作を中止した理由は、皇太子さまを招いた同省主催の行事があったため。
操作をしなかった05年度は、ブラックバスなどの外来魚が急増し、イタセンパラを始め在来魚の生息に多大な影響を与えた可能性がある。
(総合版、水質汚染と水処理版 32号)

○環境省 発電用風車の鳥衝突回避策を調査

 環境省は発電用風車に渡り鳥などが衝突する「バードストライク」を防止するため、来年度から調査に乗り出す。
風力発電は、一定の発電量を確保するために海岸線や自然の豊かな地域に設置されることが多い。野鳥保護団体から対策を求める声があがっていた。このため、環境省は既存の風車を利用するなどして事故防止策を探ることにした。
(総合版、エコビジネス版 32号)

○スチレントリマー 環境ホルモン作用を確認 ポリスチレン容器から溶出

 東京都健康安全研究センターの大山謙一主任研究員らのグループは、カップめんや弁当のポリスチレン製容器から溶け出すと報告されているスチレントリマーに環境ホルモン作用が確認されたという実験結果をまとめた。
実験では、スチレントリマーを妊娠中のラットに七日間注射。生まれた雄ラットを調べたところ、生後約百日後の脳や精巣の重量が、摂取しないグループに比べ目立って減少していた。
大山研究員は、ラットに投与した量は人間に換算すると通常の生活の摂取量の十倍以上だが、これ以下なら影響を及ぼさないという量もわかっていないので、さらに詳しい研究が必要だと話している。
(総合版、エコビジネス版 32号)

○ビスフェノールA 脳の形成に影響 発達障害に関係の可能性

 京都府立医大の伏木信次教授(神経病理学)らは、食器や歯の充填剤用のプラスチックなどに含まれる可塑剤のビスフェノールA(BPA)に脳の発達に影響を与える作用があることを実験で得たとし、論文を米国で発表した。
実験は国際安全基準の4割の量のBPAを妊娠中のマウスに毎日皮下注射した。約20日の妊娠期間中、10日以降の胎児の脳の神経細胞の変化を調べた。投与された母親の胎児は大脳皮質神経細胞や神経細胞の分化に変化があった。脳の容積に変化はなかった。
伏木教授は、神経細胞同士のネットワーク構築に影響を及ぼし、発達障害などに関係する可能性を指摘している。
(総合版、エコビジネス版 32号)


トップページ 最近の環境トピック 週刊地球環境情報 その他出版物/CD-ROM 業務案内 所在地図
Copyright (C) Media Interface Co., Ltd.
最終更新日:2006/08/31